12月1回目


東武の湘南顔、キハ2000は54年に東急車輌で3両が新製され、東武に最後まで

残った非電化路線の熊谷線を走っていました。

キハ2000は走りが鈍いのか「かめ」や「プッチ」(これは意味不明)とかの渾名が

ありました。この線は群馬の中島飛行機へ軍需物資輸送目的で、戦時中の1932年

とりあえず熊谷−妻沼間10.1kmが開通し、西小泉まで延長の予定でしたが、

敗戦で物資輸送が不要となったため、荒川を渡るどころか、赤字理由で1983年に

全線廃止となってしまいました。弟分の加越能鉄道キハ430形は廃線後、鹿島に

引き取られましたが、「かめ」君の引き取り先はなく廃線と同時に引退となりました。

端正な湘南顔もブタ鼻ヘッドライトに改造され、クリームに塗られては、まさにブタ。

写真は廃止を前に増加した鉄客をさばくため、2連運行となった「かめ」君です。

東武鉄道 熊谷(妻沼)線 妻沼 1983-5
Photo by 武蔵高萩