2010年7月第4回

中央快速線が神田駅を出て御茶ノ水に向けカーブを曲がると、そこにあったのは我ら

オジサン鉄の聖地「交通博物館」。この交通博物館はかつて万世橋駅があった場所に

建てられていました。万世橋駅は昔の中央本線終着駅で、1912年(明治45)年開業。

開業当初は東京駅ばりの赤煉瓦の立派な駅で、いかにも中央本線のターミナルという

感じだったそうです。しかし関東大震災で駅舎が焼失、中央線も1919年(大正8)には

東京駅へ延伸しており、すでにターミナルとしての役目は終わっていたことや、神田や

秋葉原駅が開業したこともあって、1943年(昭和18)事実上廃止されてしまいました。

その後は交通博物館の一部としてソノ遺構が残されていました。

そして、2006年に交通博物館が大宮移設で廃止されるのに伴い、万世橋駅の遺構の

一部が公開されました。その時、旧ホーム部分にアクリル製の見学ブースが作られ、

そこから写したのがこの一枚です。 今では交通博物館も取り壊され、国鉄時代からの

中央快速線201系も風前のともし火。時の移ろいの無情を感じるばかりです。

中央本線 (万世橋)  2006-1

Photo by カモ

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