2016年8月第3回

3面6線のホームが、レールが、シッカリと大地に根を生やした東海道本線の沼津駅、

各ホームを繋ぐプラットトラス構造の長い跨線橋も健在、国鉄時代の面影を今に残す

思鉄が、ノスタルジーに浸れる駅なのでございます。開業から車両の形態に合わせて

嵩上げを繰り返したホームの上屋は、木製の梁と柱がキッチリと支えているのです。

しかし、このホームにゃ313系や211系じゃチット役不足、ヤッパリここは80系かなぁ。

でも、鉄道の旅には無くてはならない駅弁売り場が、未だに健在なのが嬉しい限り、

横文字もカタカナ一切無し「生そば お弁当 飲物」の看板も思鉄の旅情を誘うのです。

地下に目を向けると、丹那トンネルより先に開通した、各ホームを連絡する地下道も

あり、壁面のタイルや階段上部梁にもさり気無く装飾が施され、カマ替えで全列車が

停車した、往時を偲ばせる品のある造りですね。そしてその地下道を通って5・6番線

ホームに上がるとEF66 54号機が、かつて此処に機関区があった事を思い出させる

かの様に佇んでいたのでございます。しかし、昭和は遠くなり往きて、時の流れには

逆らえず、無情にも地平の沼津駅は、コンクリートの塊に葬り去られる様なのです。

東海道本線 沼津 2009-3

Photo by 団長

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