2016年6月第2回

人気の無い夜の駅に入線して来る湘南フェースの電車、鉄分のあるお方ならどなたも

ご存知、西武の701系でございます。おでこにバス仕様風な独特の方向幕と窓内側に

遠慮がちにぶら下げた赤字に白の急行種別札が、思鉄世代の郷愁を思い起こさせる、

60〜70年代の西武を代表する所沢工場御謹製の車両ですね。外の暗さと対照的に

駅は明るい櫛型ホーム、左側の上屋を支える梁はリベット多用の鉄製、対して右側の

ホームは屋根も梁も支柱も全て木製って、一体この駅は何処、外の暗さから飯能って

反応したお方は残念、思鉄の記憶じゃ今と違って70年代の飯能は2面3線だった様な、

そう、この寂しげな夜の駅は今も昔も変わらない、西武鉄道の本丸池袋駅なのです。

不夜城の如く煌く副都心夜の池袋も45年前にゃ駅の外は、ビルの明かりも見えない

ナチュラルな夜だった様でした。

西武池袋線 池袋 1971-10

Photo by 団長

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