ちょっと気になる車両     

    

って何だ?

かつて池袋電車区の片隅に、クエ9112という救援車がいつも昼寝していました。
チョコレート色の救援車は、ウグイス色やカナリヤ色の103系の中にあって異彩を
放っていましたが、事故がない限り出番はなく、忘れさられた様でした。東上線の
車窓からいつも眺め気になっていましたが、ひょんな事から見学を許可され、写真を
撮ることができました。

撮影日:1969年8月30日

 

ダブルルーフにトラス棒の入った前時代的な木造車輌は、
大正11年(1922年)に日本車輌東京支店で製造されました。
救援車への改造にあたり、中央扉を両開きに改造した程度で、
その他は種車の面影を保っているようです。
(前歴については良くわかりませんがクハ15らしい?)
昭和50年代の早いうちに廃車になったようです。

見にくいですが、製造銘板から
社会式株造製輌車本日
     車(←日車のマーク)
  年一十正大造製店支京東

と読みとれますね。

 

木造車ですから補強がいっぱい必要なのでしょうけど、
なにもナナメに筋交いを入れなくてもいいのに。
視界不良で運転しにくいと思いますが・・・

 

木の正目が美しい。車輌と
言うより「調度品」に近い?

 

非貫通側の正面です。「救援車」のサボが頼もしい。
向こうに見える103系も初期形ばかり。

 

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