雪中の陸東・石巻線のC11

ほとんどのSLファンがC62に代表される大型蒸気志向だったため、タンク機関車の
人気はイマイチでした。只見線の様にロケーションに恵まれた線区以外のC11は、
話題に上ることも少なくやがて消えていきました。石巻線もSLファンの間で話題に
なることは少なかった路線でしたが、比較的本数が多く撮影効率の良い路線でした。
末期には日高本線から移籍した
「二つ目」のC11-210も活躍していました。
                                                                        【撮影日:1974年2月15日】

 

朝のみ設定のあった陸羽東線のC11の客車列車

陸羽東線といえばC58を連想されますが、早朝の仙台発小牛田経由、
陸前古川行に片道だけC11牽引客車列車が 存在しました。下りのみで
上りの設定がないので、おそらく帰りは回送扱い だったと思われます。



JR北海道で
「すずらん」として復活した弟分、C11-172牽引の
客1721列車  小牛田→北浦(東北本線の分岐付近)にて

苫小牧から転属してきたC11-210は、「二つ目」のまま使用されていました。
曽波神→石巻 貨物893列車

C11-210は青森県野辺地に保存されています。但しヘッドライトは1つに
戻されているようです

小牛田→上涌谷 貨物865列車

陸前稲井→石巻 C11-196の貨物1890列車

前谷地→涌谷のトンネルを出た若番C11-63牽引 貨物862列車

前谷地→涌谷間の鉄橋を渡る、C11-172の貨物867列車

曽波神→石巻C11-196貨物864列車

 

日の当たらないローカル線でしたが、改めて写真を眺めて見ると、たった一日の撮影にも
関わらずたくさんの貨物列車の設定があったことに驚きました。また編成も長く現在とは
隔世の感がします。今と違って「サービス煙」などありませんので、冬とはいえ迫力があり
ません。しかしこれが実運行をしている本来の姿かもしれません。C11は二十数年後に
再び復活し、メジャーな蒸気となってSLファンの砲列を浴びる事になろうとは、夢にも思っ
ていなかったでしょう。復活蒸気でやっと知名度の上がったC11下積み時代の写真です。

おまけ 【石巻付近で撮影した、旧型国電時代の仙石線です】

クモハ54 石巻駅到着

手前の線路が石巻線、向こうは仙石線、分岐点付近にて。

仙石線石巻駅にて

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