2004年11月第4週


昔々新幹線開業前の東海道線に、星や天体関係の名前を掲げ、東京と関西地区を

結ぶ、きら星の様な7本の夜行寝台急行が運転されていました。”銀河””あかつき” 

”すばる””金星””彗星””月光”そして今回の「明星」。新幹線開業後は、活躍の場を

西に移して走った列車も多いので、オジサン鉄には馴染みだと思います。「明星」も

そんな列車の一つでした。

明星」は1948年、東海道線の不定期急行として誕生、その後寝台専用急行となり

新幹線開業後も東海道で活躍していたが、ヨンサントオの改正時に新大阪ー熊本に

新設された583系寝台特急の愛称になりました。その後は関西地区と熊本・博多を

結ぶ寝台特急として最高4往復まで増えましたが、寝台特急凋落方程式、新幹線の

博多開業などの影響で次第に本数を減らし、最後は客車寝台特急になった「明星」も

ついに1986年に終わりを告げ、栄光ある「明星」の名も消えてしまったのです。

夜行列車受難の時代、七つのネームも今は僅かに残るだけですが、あの素晴らしい

名前の列車たちが、また走ってくれることを期待したいものです。


                   鹿児島本線 門司 1971-8
 Photo by 松原の親方