名も無い夜の・・・鈍行列車
423列車を追って

 

夜汽車・・・当時の客車の夜行列車には独特のムードがありました。それが鈍行列車ならなおさらです。
私がこの423列車を撮影した昭和48年当時、国鉄には四本の寝台車つきの 夜行列車がありました。
九州の1421,1422レ、山陰の827,826レ、紀勢本線の923,924レ、そして今回取り上げた小樽ー釧路間を
結ぶ 423、424レです。それぞれが色々な事情で寝台車を併結していましたが、今回の423列車は
札幌ー帯広に丁度の時間帯の列車でした。この区間は寝台専用急行「狩勝4号」もあ りましが、こちらは
全車寝台(一部座席指定)のうえ帯広は朝が早すぎるため、対帯広、また普通車を希望の人は423列車
利用となったわけです。なお、名も 無い夜の・・・とタイトルにうたいましたが、後にこの四本(四往復)の
列車にはそれぞれ愛称がつけられたのはご存知のことと思います。またこの列車のもう 一つの使命は
荷物輸送です。新聞・雑誌は早朝届ける必要があるため、これらの列車はこの方面でも重要な役割を
担っていました。深夜、乗降のあろうはずの無 い駅に停車、休むことなく荷物の積み下ろしをしていた
光景は目に焼きついています。当時の夜行列車の姿、この423列車で思い出していただければ幸いで す。
なお、この列車を撮影したのは昭和48年の10月7日から11日にかけて、当時の鉄研の仲間6名で、ルポを
作る為追った時のものです。データーや資料もこのときのものです。  また撮影はトライXを1600に
増感して行いました。

Part1

夜の小樽駅、駅舎がライトに浮かびあがる


  

改札はまだ始まらない 行き先札が揺れている        この列車に乗り込む人は、荷物も多く 寒い通路を急ぐ

この列車のもう一つの使命は荷物輸送 小樽からもかなりの積み込みがある

   

           寝台に乗り込む人たち                                       今日の牽引はED76515  滝川までの運用

札幌を出発する423列車 ここからが今日の旅の本格的な始まり

流れる光を残して、列車は旅立っていった

この人はどこまで行くのだろうか

こちらは若い2人連れ 夜行列車には色々なドラマが詰まっています

Part2>>

 

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