2008年10月第4週


今週のHM探検団、出し物は陰陽連絡の要、伯備線を走る特急「やくも」でござます。

1972年3月の新幹線岡山延伸を遡る事1年前、中国山地を走る鄙びたローカル線の

一つにすぎなかった伯備線に当時最新鋭だったキハ181を使った特急「おき」が走る

事になりました。お試しで走らせた「おき」も一年後、本チャン新幹線岡山開業後は

特急「やくも」改称したそうでございます。しかし、人生と同じで天国と地獄は紙一重

もし、新幹線の延伸開業区間が姫路だったら、変りに姫新線が全線電化されていた

かも知れませんねぇ。新幹線開通後はL特急化した「やくも」ですが、いかに強力な

キハ181も所詮は気動車、電車の高速性には敵いません。そこで、赤字に苦しんで

いた国鉄ですが、意を決して伯備線全線電化、線形も考慮して中央線で活躍中の

381系振り子電車を新制投入の大盤振る舞い。布原D513重連を筆頭に汽車撮りの

メッカだったローカル非電化伯備線、出世物語の一幕でした。

             山陽本線 倉敷 2006-8
 Photo by 団長