2005年11月第2週


 八雲たつ神話の国、出雲!! 『八雲たつ』と言ったのはヤツカミズオミツノミコトとのこと

ですが、それはさておき、大阪と出雲地方を結んでいた特急がこの「やくも」でした。

山陰本線にはすでに1961年キハ82系誕生で登場した、京都発の特急”まつかぜ”が

ありましたが、1965年に福知山線を経由して、新大阪ー浜田間に登場したのがこの

やくも」でした。「やくも」という列車が登場したのは1959年になりますが、登場時は

博多ー米子のローカル準急でした。それが一躍山陰のメイン舞台の特急に格上げ。

いかにも山陰らしいネーミングの列車でしたね。

 その「やくも」は、1972年の新幹線岡山開業に合わせて、伯備線経由に衣替え。

新幹線接続の使命を帯びて、米子・松江地方とを結ぶ特急に生まれ変わりました。

車輌も勾配区間の伯備線を通る為、強力形キハ181系となり、この写真はその時代

のものですね。更に1982年には伯備線電化で電車化、振子381系がハイスピードで

結ぶ姿は、みなさんご承知のことと思います。

振子の381系で大活躍の「やくも」ですが、オジサン鉄には気動車時代の優雅な姿が

忘れられません。それから旧客の窓をイッパイに開け対向列車を撮る、当時としては

当り前のお手軽写真も今では幾ら札束を積んでも叶わぬ、幻アングルとなりました。

今もしキハ181の「やくも」餘部でも走っていたら、きっと大人気だったでしょうね。


                  山陰本線 米子? 1974-8
 Photo by 松原の親方