2005年10月第3週


 雪景色に佇むのは、東武鉄道−野岩鉄道−会津鉄道を経由で、浅草と会津田島を

直通運転していた、急行「南会津」。野岩鉄道が開通して初めて実現した浅草から

会津地方への直通列車でした。この野岩鉄道、遡れば、今から80年以上もムカシの

1921年(大正11年)に、今市−田島間が鉄道敷設法による敷設予定鉄道路線と

なったのが始まりです。長い空白の後、1966年(昭和41年)に鉄道建設公団工事線

として着工されましたが、国鉄の路線としては結局未成線のままに終わりました。

その後、第3セクター野岩鉄道として予定線の制定から65年後の1986年(昭和61年)

長年の念願かなって開業しました。1990年(平成2年)には会津田島まで電化されて

翌年、1800系急行用車両を改造した350系車両によりこの急行「南会津」の運転が

開始されました。浅草から会津田島を結ぶ急行として活躍した「南会津」でしたが、

2005年3月、会津鉄道の快速マウントエクスプレスと東武のスペーシアが連絡列車と

なったため、とうとう廃止となってしまいました。


                  野岩鉄道 会津田島 2004-2
 Photo by カモ