2005年7月第2週


黒潮踊る紀伊半島は関東からは遠い地ですが、関西方面からは手近で豊かな自然、

歴史的史跡も多く、親しまれている土地柄です。そんな紀伊半島を巡る紀勢本線の、

看板列車はやはり”くろしお”でしょうか。中には名古屋ー天王寺ロングランの列車も

あった”くろしお”ですが、紀勢本線西側の電化により1978年に”くろしお”は電車化。

非電化の名古屋ー新宮間の特急としてこの時誕生した列車が「南紀」でした。今では

「ワイドビュー南紀」と名乗り、車輌も新鋭キハ85系になっていますが、1992年までは

オジサン鉄には懐かしい、特急用気動車の元祖キハ82系による運転でした。

 「南紀」というネームは、1953年に天王寺ー白浜に誕生した準急につけられたのが

最初ですが、その後急行に格上げされ、さらにDC化。古いファンの中には、「南紀」

と聞くと、急行として南海難波に乗り入れていた姿を思い出す方もいるのでは?? 

年喰った私も、難波で見たキハ5551系のちょっと場違いな姿を、ついつい思い出して

しまいます。


                  紀勢本線 不明 1984-?
 Photo by 名誉団長