2004年11月第1週


当時の気動車王国、そして急行王国に始めて登場した電車特急がこの房総特急の

内房線「さざなみ」と、外房線の”わかしお”。そして183系特急の、デビュー列車でも

ありました。特急インフレ時代の幕開けとも言えるかもしれませんね。

1972年7月15日の房総電化と、東京地下駅の誕生にあわせて登場した183系は、

貫通扉を持ち、また初めて普通車に乗降口二箇所を持っての登場でした。はじめて

といえば、当時はたとえ特急といえども普通車はまだ転換クロスの時代に、普通車に

リクライニングシートを採用した画期的な車両!!  といえば聞こえは良いですが、さて

その実態は・・・これが簡易リクライニングという、とんでもないしろものでした。

その後の特急の基礎になった車輌かも知れませんが、止まらないリクライニングに、

思いでのある方も多いのでしょうね。

 なにはともあれ、こうして登場した房総の特急もその後増発、「ビューさざなみ」など

にも発展をとげていきました。しかし残念なことに、房総特急の扉を開けた183系は、

この10月15日をもって運用からはずれました。ところで房総一周の鉄路は「さざなみ

登場前、1972年以前は房総西線・房総東線と呼ばれていました。そして、今の線名

内房線・外房線は気動車電車急行の愛称だったんですね。今回久々にその事を思い、

妙に懐かしい気分になって仕舞いました。


                   内房線 館山 1972-8
 Photo by 松原の親方