2002年8月第1週


信越本線伝統の長距離客車急行”白山”を1972年に格上げし誕生した特急「白山」、格上げと

言っても、”何でも格上げ特急”とは訳が違います、それまで10時間以上かかった上野〜金沢を

約6時間30分で結び、大幅なスピードアップを果した。車両もそれまでの10系客車とはダンチで、

今は無き碓氷峠越えの為にEF63との協調運転を可能とした489系でサロ、サハシを含む12両

全車指定、特別急行と呼ぶに相応しい本当の意味での”格上げ特急”でした。コレナラ普通の人も

鉄な人も、納得して特急料金を払いますよね。カプラーカヴァーは無くて当然、無造作に置かれた

そよかぜ”のヘッドマークや線路間の給水ホース、どれもが在来線が主役だった当時の上野駅を

感じさせます。オジサン鉄は”アァ〜そう言えば”などと呟き、思わず古い時刻表を捲りながら一人

心のタイムマシンに乗り込むのでした。


                          東北本線 上野 1974-6
 Photo by 一次休車